その他もろもろ

小説やアニメを見ていて感じた自分なりのIfを表現してみようと思います。

双子の想い4

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二葉が誠のものを掴んで自分の中に導こうとしたその瞬間の事だった。

「せんぱーい私にも星見せてくださいよー。」

屋上の扉の方向から聞き覚えのある声が聞こえて、ガラス窓にも見覚えのある
上半身のシルエットが浮かんでいた。


「か・可憐ちゃん?」

二葉は慌てて立ち上がって胸元を隠して一葉は弾かれるように誠から離れた。

誠も朦朧としながら着衣を戻していた。


「ちょっとーみんないるんでしょー?」

そう言って可憐は鉄の扉をガチャガチャとドアノブを回しながら引っ張り始めた。

階段の電灯がついてるとは言えどうやら可憐の位置からは
誠達がいる屋上のフェンス際の様子はわからないらしい。

もし一葉が扉に鍵をかけてなかったり可憐が懐中電灯を持っていたら未遂とは言え
情事の光景をそのまま見られていた所だ。

とは言えのんびりとはしていられない。

誠が二人の様子を見ると二葉の着衣を一葉が手伝って殆ど直し終っていた。

誠もベルトを締めてネクタイを直して元通りにした。

「もう一葉二葉いるんでしょ!いい加減開けなさいよ!」

可憐の我慢も限度が近そうだ。


「このままだと宿直の先生か用務員さんがやってきて騒ぎになるから開けるぞ。
 いいか二人とも?」

「は・はい。」

誠は双子が着衣を直し終わったのを確認してから入り口に近づいてゆっくりと扉を開けた。

扉の向こうにはむっとした表情の可憐がいて

「先輩。開けるの遅いですよ。」

と抗議の声を上げていた。


「それにしてもお前騒がしいぞ。用務員さんや宿直の先生が来たらどうするんだよ。」

「だってえ。私だけのけ者なんて・・・」

「お前は女バスだろうが。こんなとこに来てていいのか?」

「一年生はもう帰っていいんです。後はレギュラーメンバーだけが残ってミーティングです。
 それで帰ろうとしたら先輩の事思い出してこうして来ちゃいました。」

可憐はそう言ってぴょんと飛んで誠との間を詰めた。

「お・おい。」

チークダンスでも踊るような間合いに可憐が来たので誠は慌てて下がろうとした。

でも誠が下がる前に不思議そうな顔をした可憐が鼻を近づけてきた。


「先輩コロンをつけるようになったんですか?」

「え?」

「先輩からコロンの香りがします。」

その可憐の指摘を聞いて双子がサーっと青くなった。

「そうか?」

誠はとぼけた。

実際にあった事など話せるわけがない。

「そうですよ。しかもこの香りって女物ですよ。
 丁度私達位の女の子がつけるやつです。」

「まあそんな事より望遠鏡を覗いていけよ。
 そのためにここに来たんだろ?」

「ええまあ。」

釈然としない表情で可憐は答えた。

「丁度月の表面に合わせてるから見てみなって。」

誠は可憐の背中を押して望遠鏡の所まで連れて行った。

望遠鏡を覗いた可憐は

「うわーボッコボコ。やっぱり月は遠くで眺めた方がいいなあ。」

と感想を漏らした。

「なかなか面白いだろ?」

「はい。」

そう答えた可憐は横目で双子をチラリと見た。

その可憐の様子には誠も双子も気付く事はなかった。


30分後。


「所で可憐、運動部棟の部室の電気が消えたみたいだぞ。
 帰らなくていいのか?」

屋上から学校の様子を眺めていた誠がそう言うと可憐が急に慌てだした。

「やばっ長居しすぎた。もしお姉の方が先に帰ってたら怒られる。
 先輩達はいいんですか?」

「俺達はあと1時間くらいは大丈夫だ。」

「そうですか。ではお先に失礼します。」

と可憐は誠に頭を下げて屋上を出て行った。


残された三人はなんとなく気まずかった。

可憐がもし来なかったら今頃3人は・・・

「ほら、お前達も折角だから見ろよ。
 好きな所を見て良いからさ。」

「は・はいそうですね。」

誠のこの一言がきっかけでようやく3人の緊張がほぐれて
いつもに近い状態に戻ったようだ。


帰り道にて。


3人は帰り道に雑談をしながら帰ったけれど
双子の想いと誠の気持ちについては誰も触れなかった。

話題にしていたのは天体観測の事だけであの事が全く無かったかのようだった。

同じ駅で電車を降りてお互い挨拶を交わしてそれぞれの家に帰っていった。


今日も双子にとってはいつもの帰り道になるはずだった。

でも途中の公園の側で

「二人ともちょっと顔貸して。」

と私服に着替えた可憐から声をかけられた。



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テーマ:二次創作 - ジャンル:小説・文学

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